お金

本多静六に学ぶ生涯現役のための蓄財術

幸せな成功者はお金の使い方を整えています。

成功者の方々は「お金は稼ぐより使う事の方が難しい」とよく言います。

私はまだ稼ぐことに困難を感じている人間ではありますが、生涯現役で幸せな成功者になるために、お金の使い方を整えるように意識しています。

私が参考にしている幸せな成功者、本多静六博士のお金の使い方について記します。

 

本多静六~学者でありながら巨富を築いた幸せな成功者

 

本多静六(1866~1952)

現在の東大農学部を卒業後、ドイツに私費で留学して二年間でドクトル・エコノミーの学位を得る。

東京農科大学の教授になり、日本初の林学博士となる。

日比谷公園の設計者であり、国立公園の設置にも尽力する。

独自の蓄財投資法と生活哲学を実践して莫大な財産を築く。

定年退官を期に全財産を匿名にて寄付。

生涯に376冊もの本を書き、当時としては異例の19回もの海外渡航をする。

 

本多静六博士は「四分の一天引き法」というものを実践していました。

その基本的な考え方は、まず、収入の四分の一を全て貯金していくというものです。

ボーナスなどの臨時収入は全て貯金して、貯金が一定額になると運用に回し、さらに利殖に励み、徐々に不労所得のほうが通常の収入よりも多い形にしていきます。こうして、博士は非常に大きな財産を築きました。

博士の給料は平均よりも少し良いくらいのものでしたが、築いた資産は、現在の価値で約100億円にもなります。私は博士の堅実な投資に対する考え方を「お金の使い方を整える」ために、非常に参考にしています。

 

四分の一天引き法~投資の基礎としての貯金

 

博士は「だれにでもできる平凡利殖法」として以下の三点を挙げています。

 

第一に、つねに収入の四分の一を天引き貯金すること

第二に、いくらか貯まったところで、巧みに投資に回すこと

第三に、無理をしないで最善を尽くし、辛抱強く時節の到来を待つこと

 

本多静六博士は語ります。

 

手っ取り早くいえば、四分の一天引き貯金の断行である。

平常収入の四分の三で生活を立てて、あまりは全て(臨時収入は全額)貯金に回すというだけのことである。

どうかして金持ちになりたい、どうかして財産を作りたいと思うものは、まず、これから実行してかからねばならぬ。

 

「まず、これから実行してかからねばならない」と強く主張しています。

貯金するばかりでは大したことにはならないのですが、蓄財の第一の要素となるものは、やはり、まずは貯金です。

 

「貯金なくして投資なく、利殖なし」と博士は語り、「蒔く種がなくては何も生やすことができぬ」と続けます。

「貯金のための貯金」ではなく「お金のなる木にするための種としての貯金である」ということでしょう。

 

貯金とは「お金と上手に付き合うための第一歩」という視点

 

ところで、貯金によって得られるものは何でしょうか。

多くの人が将来に対する不安から貯金をしていると思います。そして、不安や孤独につけ込んで人のお金を奪おうとする詐欺師が横行します。うまい投資話に乗せられて、ひどい目に合うというのはよく聞く話です。

お金の面において、こうした人間に騙されることを防ぐためには、まず貯金の精神と生活態度を自分自身が持つことであり、次に、あなたにうまい話を持ち掛ける人が貯金の精神と生活態度を持っているかをみることです。

堅実にお金に向き合う人は、他人がコツコツ貯めてきたお金をないがしろにすることはありません。自分のお金を大切にするように、他人のお金を尊重するものです。

 

貯金の精神と生活態度というものは、お金と上手に付き合うための第一歩です。お金に振り回されない幸せな人生を送るための基礎です。

 

単に不安だから貯金をするというのは、ある意味、お金と上手に付き合おうとしていない姿で、その健全とは言えないメンタリティが詐欺師につけ込まれる隙を作っているといえるのかもしれません。

 

恋愛に例えると、異性を束縛しないではいられない状態です。どんなに好きで、愛しているといっても、相手が窮屈に感じるまでに干渉すると、相手の心は離れていきます。

「何しているの」「どこにいるの」「誰といるの」など相手をよく知りたいからこその質問であっても、そこに不安や疑いがあれば、なぜか相手に伝わってしまうものです。そして、相手をあまりに窮屈な気持ちにさせると、二人の関係はぎくしゃくしたものになっていきます。

貯金によって得られる安心感は、互いに触れ合う時間が良い恋愛関係を築くための基礎となるのと同じであり、お金と上手に付き合うために必要不可欠なものであるという視点が大事だと考えます。

 

ところで、お金に関する事件に関して、「騙される方も悪い」などと言う人がいますが、こうした人の言葉に耳を傾けてはいけません。

騙す人間と騙される人間のどちらが悪いのか・・・当然、人を騙す人間です。なぜなら、騙す人間がいなければ、騙される人間も生じないというのは明白であり、「騙される方が悪い」だとか「騙される方も悪い」などと言う人は物事の因果を見ようとしない愚かな人間です。

こうした言動は、お金に振り回されて、お金と向き合う意識が欠落している証拠です。

どうか、あなたやあなたの家族のためにも、こうした筋違いの言動をする変な人とは距離を取り、あなたの大切なお金を守ってあげて下さい。

 

まとめ

 

幸せな成功者はお金の使い方を整えています。

それは、つまり、お金と上手に付き合う意識を培い、お金に振り回されない生き方に繋がります。

今回は、本多静六博士からの学びとして、お金の使い方を整えるための基礎になる「貯金」を、取り上げてみました。

生涯現役で幸せな成功を目指す方々にとって、なにかしらのヒントになれば幸いです。

お読みいただきありがとうございました。

引用元:
本多静六著「私の生活流儀」(2005年「実業之日本社」発行)p.193,p.194,p.195,p.198

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