メッセージ

幸せも成功もほんのちょっとしたところにあるのかもしれない

外出前にネックウォーマーを手に取ろうとしたのですが、見当たりませんでした。

あれ?どこに置いたんだっけ?

いつも置いているところを見ても見当たりません。

まあ、今日は日差しも良いし、ほんの少しの外出だし、ということで出かけました。

帰宅後に、見つけた場所は机の上。読んでいる途中の本の下に隠れていました。

我ながら可笑しくなりました。

よくある話とはいえ、外出直前まで机の周辺に私はいたのですから。

いざ、探そうとしたら見つからず、外出中には「洗濯機に入れたっけ?」「いつも置いているところじゃなければ、置くとしたら自分はどこに置くかな?」などと考えてもいたのに、「どこかから出てくるでしょう」と割り切り、机に向かったら、すぐ目の前の本の下にあったのです。

自分の迂闊さが可笑しくなると同時に、幸せや成功もこういうものなのかもしれない、とふと思いました。

自分の普段の行動からネックウォーマーを置きそうな場所を探すというのは、ごく当然のことであり、ある意味、誰もが納得してくれる思考であり、行動でしょう。それでも、今、必要としている時に、そこにはなかった、というのが事実です。

しかし、一旦、求めているものから意識を放して、今日のやるべきことをやろうとした時に、それは、そこにあった、というのが、何か不思議な気持ちになりました。

生涯現役で幸せな成功を目指している私には、こんなことも幸せや成功に関することに思考が結びついてしまいます。

本当に求めているものを手にするには、今までの自分とは違う自分にならなければいけない、それは過去の自分の思考や行動にとらわれてはいけない、ということ。

本当に求めているものを手にするには、ガツガツと追い求める気持ちを一回捨てて、今日やるべきことに集中すること。

本当に求めているものは、実はすでに近くにあり、それを手にするには、読みかけていた本を少し動かすだけのことと同じような労力しか掛からないのかもしれない、ということ。

今、ふとメーテルリンクの「青い鳥」を思い出しました。ので、本棚から引っ張り出してきました。

幸せの青い鳥を探しに二人の子供は出掛けたのですが、自分の家で飼っていた鳥が青い鳥だったというお話です。

戯曲なので、お芝居として見た方が分かりやすいのかもしれませんが、青い鳥を見つけた子供、チルチルのセリフを記します。

 

やあ、ほら、あの鳥青いよ。だけどぼくのキジバトだ。でも、でかける前よりずっと青くなってるよ。なんだ、これがぼくたちさんざんさがし回ってた青い鳥なんだ。ぼくたち随分遠くまで行ったけど、青い鳥ここにいたんだな。ああ、すばらしいなあ。

 

「青い鳥」メーテルリンク著 新潮文庫

 

うっすら茶色に変色したページをパラパラめくっていると、20年近い昔に読んだ時とは、また違う感想を抱きそうです。

お読みいただきありがとうございました。

引用元:
メーテルリンク著「青い鳥」(昭和三十五年「株式会社 新潮社」発行)p.187

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