「自分は性欲が強すぎるのではないか」
そんな悩みを持っている人は少なくありません。
性欲が強いと、つい性的なことばかり考えてしまったり、
自分を責めてしまったりすることがあります。
しかし、本当に問題なのは性欲そのものでしょうか。
私はあるとき、自己啓発作家のジェームズ・アレンの言葉を読んで、
性欲についての考え方が大きく変わりました。
彼は次のように語っています。
「人間の低次の情熱は、生来のエネルギーとして考えるときは、それ自体は悪いものではありません。
悪いのはエネルギーの乱用です。
もしこの情熱的なエネルギーを正しく制御し、蓄え、変容させれば、それは人格の力となるのです。」
この言葉を読んだとき、私は「これは性欲にも当てはまるのではないか」と感じました。
性欲は人間が生まれつき持っているエネルギーです。
大切なのは、そのエネルギーに振り回されることではなく、
自分で使いこなせるようになることなのです。
性欲は生まれつき備わった自然な力
まず知っておきたいのは、性欲は人間にとって自然なものだということです。
お腹が空くことが自然であるように、性欲を持つことも自然です。
誰もが大なり小なり持っています。
ところが、性欲については「こんなことを考えてはいけない」「性欲が強い自分はおかしい」と考えてしまう人がいます。
しかし、性欲そのものは悪ではありません。
もし性欲が悪いものなら、人類はここまで続いていません。
人間は命をつなぐために、生まれつきその力を与えられているのです。
大切なのは、性欲があるかないかではありません。
その力をどう扱うかです。
ナイフを思い浮かべてください。
ナイフは料理を作るためにも使えますし、人を傷つけるためにも使えます。
問題はナイフではなく、使い方です。
性欲も同じなのです。
人生を壊すのは性欲ではなく「乱用」である
ジェームズ・アレンは「悪いのはエネルギーの乱用です」と言いました。
これはとても大切な考え方です。
実際、多くの人が苦しんでいるのは性欲そのものではありません。
性欲に振り回されることです。
例えば、
・やるべきことがあるのに性的なことばかり考えてしまう
・衝動的な行動で人間関係を壊してしまう
・後悔すると分かっているのに同じ行動を繰り返してしまう
・性的な刺激を求めることが生活の中心になってしまう
こうした状態になると、人生は苦しくなります。
しかし、その原因は「性欲があること」ではありません。
エネルギーをコントロールできていないことです。
火はとても危険です。
しかし、火があるから料理ができ、冬を暖かく過ごせます。
問題は火ではありません。
火をどう使うかです。
性欲も同じです。
強いエネルギーだからこそ、使い方を間違えると危険になります。
しかし、正しく扱えば人生を豊かにする力にもなるのです。
性欲を否定すると、かえって苦しくなる
性欲に悩む人の中には、
「性欲なんてなくなればいいのに」
と思う人もいます。
しかし、多くの場合、性欲を無理に押さえつけようとすると逆効果になります。
「考えてはいけない」と思うほど、そのことが頭から離れなくなるからです。
例えば、
「絶対に白いクマを想像しないでください」
と言われると、かえって白いクマを思い浮かべてしまいます。
性欲も同じです。
完全に消そうとすると、むしろ意識がそこに集中してしまいます。
だから大切なのは否定ではありません。
認識することです。
「今、自分は性欲を感じているな」
と冷静に気づくことです。
それだけでも衝動に飲み込まれにくくなります。
性欲は敵ではありません。
自分の中にある自然な力です。
まずはその事実を受け入れることから始まります。
性エネルギーには別の使い道がある
ここで考えたいのは、性欲をどう使うかです。
強い性欲を持つ人は、強い生命力を持っている場合があります。
つまり、大きなエネルギーを持っているのです。
そのエネルギーは性的なことだけに使う必要はありません。
例えば、
・勉強に打ち込む
・仕事に集中する
・スポーツをする
・筋トレをする
・絵や音楽などの創作活動をする
・新しいことに挑戦する
こうした活動にもエネルギーを向けることができます。
心理学では、このように欲求のエネルギーをより良い方向へ向けることを「昇華」と呼びます。
もちろん、性欲が完全になくなるわけではありません。
しかし、エネルギーの出口が増えることで、性欲だけに支配されなくなります。
川の水も、一か所に集まると洪水になります。
けれど、いくつもの水路に分かれれば人々の役に立ちます。
性エネルギーも同じです。
流れを変えることで、大きな力になるのです。
目指すべきは「性欲をなくすこと」ではなく「主人になること」
性欲に悩む人の多くは、
「どうすれば性欲をなくせますか」
と考えます。
しかし、本当に目指すべきなのはそこではありません。
目標は、
「性欲という強いエネルギーの主人になること」
です。
馬はとても力強い動物です。
暴走すれば危険ですが、手綱を握れば遠くまで運んでくれます。
性欲も同じです。
強い力だからこそ、コントロールできれば人生を前へ進める助けになります。
そのためには、自分が大切にしたいものをはっきりさせることが大切です。
家族なのか。
仕事なのか。
夢なのか。
学びなのか。
価値観がはっきりすると、
「今の行動は自分の理想に近づいているだろうか」
と考えられるようになります。
その積み重ねが、自分の人生を自分で運転する力になります。
まとめ
性欲が強いことは、それだけで悪いことではありません。
性欲は人間が生まれつき持っている自然なエネルギーです。
問題なのは、そのエネルギーに支配されてしまうことです。
ジェームズ・アレンが言うように、悪いのはエネルギーそのものではなく、その乱用です。
性欲を否定したり憎んだりする必要はありません。
まずは自分の中にある力として認めること。
そして、その力を自分の価値観や目標に沿って使うこと。
それができるようになると、性欲は人生を壊す敵ではなく、人生を支える味方になります。
私たちが目指すべきなのは、性欲を消すことではありません。
性欲という強いエネルギーの主人になることです。
そのとき初めて、私たちは自分の人生の主人にもなれるのではないでしょうか。