夜、布団に入っても眠れない。
「この先どうなるんだろう。」
「また失敗したらどうしよう。」
「自分はこのままで大丈夫なのかな。」
そんな思いが頭の中をぐるぐる回り、気がつけば朝になっていたという経験はありませんか。
不安が強くなると、心だけでなく体まで苦しくなります。
その苦しさから少しでも逃げたくて、お酒を飲んだり、タバコを吸ったり、スマートフォンを見続けたりしてしまう人もいます。
その時は少し楽になったように感じますが、しばらくするとまた不安が戻ってきます。
そして、「また自分は同じことをしてしまった」と自分を責めてしまうのです。
でも、私はあなたに伝えたいことがあります。
あなたが悪いのではありません。
今まで、不安という思考に心を動かされていただけなのです。
そして、もっと大切なことがあります。
あなたには別の選択を育てる力があります。
今日は、自己啓発作家ジェームズ・アレンの言葉をもとに、不安との向き合い方について考えてみたいと思います。
眠れないほどの不安は、思考が心を支配しているサイン
ジェームズ・アレンは次のように語っています。
「人生は様々な習慣の組み合わせから成り立っています。
習慣には有害なものや有益なものがありますが、どのようなものであっても、何を考えるかという習慣によって生まれます。
思考が人を作るのです。
よって、正しい思考は人生におけるもっとも重要な習慣の一つなのです。
賢い人と愚かな人の本質的な違いは、前者は自身の思考をコントロールするのに対し、後者は思考にコントロールされてしまうところにあります。」
この言葉を読むと、「思考にコントロールされる」とはどういうことだろうと思うかもしれません。
例えば夜になると、
「眠れなかったら明日が大変だ。」
「仕事で失敗するかもしれない。」
「この先ずっと苦しいままかもしれない。」
そんな考えが次々と浮かびます。
最初は一つの不安だったのに、その不安が次の不安を呼び、さらにその次の不安を呼んでしまいます。
すると心はどんどん苦しくなります。
実は、不安があること自体は悪いことではありません。
不安は「気をつけてね」と教えてくれる心の働きだからです。
問題は、その不安に言われるまま行動してしまうことです。
思考に支配される人は、不安が主人になっています。
しかし思考をコントロールする人は、「不安はある。でも何を選ぶかは自分で決められる」と考えます。
ここに大きな違いがあります。
解消したい気持ちが、その場しのぎの行動につながる
眠れないほど苦しいと、「この苦しさを今すぐ何とかしたい」と思います。
その気持ちはとても自然です。
だから、お酒を飲んだり、タバコを吸ったり、甘い物を食べ過ぎたり、夜中まで動画を見たりする人もいます。
その時だけは少し楽になります。
でも、それは不安がなくなったのではありません。
ただ、不安を少しの間だけ感じにくくしているだけです。
すると次の日にはまた不安が戻ってきます。
そして、また同じ行動を繰り返します。
これは「快楽」に依存しているというより、「苦しみから逃げる方法」に頼ってしまっている状態です。
もちろん、依存している人を責める必要はありません。
苦しかったから、その方法しか知らなかっただけなのです。
だからこそ、「依存しているあなたが悪い」のではなく、「あなたには別の選択を育てる力がある」と伝えたいのです。
焦りが強いときこそ、自分を大切にする選択をしよう
不安が強い人ほど、焦っています。
「早くこの苦しみをなくしたい。」
「早く元気になりたい。」
「早く眠りたい。」
でも、焦れば焦るほど心は休まりません。
そんな時こそ、自分に問いかけてみてください。
「今、本当に自分を大切にする選択は何だろう。」
お酒を飲むことですか。
タバコを吸うことですか。
それとも、
温かいお茶を飲むことかもしれません。
少し散歩することかもしれません。
深呼吸をすることかもしれません。
信頼できる人に話を聞いてもらうことかもしれません。
どれも小さなことです。
でも、その小さな選択は未来の自分を助けてくれます。
思考をコントロールするとは、「不安をなくすこと」ではありません。
不安があっても、自分を大切にする選択をすることなのです。
怖い未来ばかり考えるより、今できる一歩を選ぼう
不安に支配されると、人はまだ起きていない未来を怖がります。
「きっと失敗する。」
「きっと嫌われる。」
「きっと人生は良くならない。」
でも、それは未来ではありません。
今、頭の中に浮かんでいる思考です。
思考は事実ではありません。
一つの考えにすぎません。
だから、
「そう考えているんだな。」
と気づくだけでも、心は少し自由になります。
そして、
「今できることは何だろう。」
と考えられるようになります。
未来は今の小さな行動の積み重ねで変わります。
怖い未来を何時間考えるより、今日できる一つの行動を選ぶ方が、人生は少しずつ変わっていきます。
正しい思考は、あなたに安らぎと平和を取り戻してくれる
ジェームズ・アレンは、こんな言葉も残しています。
「正しい思考のみが、過った生活を正してくれるのです。
周囲の人や物事に対する正しい姿勢のみが、安らぎと平和をもたらしてくれるのです。」
ここでいう「正しい思考」とは、「いつも前向きに考えよう」という意味ではありません。
不安を無理に消そうとすることでもありません。
本当の意味での正しい思考とは、
「私は今、不安なんだ。」
と認めながら、
「それでも自分を大切にする選択をしよう。」
と決めることです。
不安は命令ではありません。
不安は心からの情報です。
その情報を受け取りながら、自分で行動を選ぶことができます。
その力は、誰の中にもあります。
もちろん、最初から上手にできる人はいません。
少しずつ練習しながら育てていくものです。
だから、焦らなくて大丈夫です。
あなたにも、その力があります。
まとめ
もし今、眠れないほど不安に苦しんでいるなら、どうか自分を責めないでください。
あなたは弱い人ではありません。
今まで、不安という思考に心を動かされていただけなのです。
しかし、その思考はあなた自身ではありません。
あなたには、思考を見つめる力があります。
そして、思考に従うだけではなく、自分で選ぶ力もあります。
不安があっても、自分を大切にする選択をする。
その小さな積み重ねが、人生という習慣を変えていきます。
今日すぐに人生が大きく変わることはないかもしれません。
でも、今日の一つの選択は、明日のあなたを少しだけ楽にしてくれます。
そして、その小さな一歩が、やがてジェームズ・アレンのいう「安らぎと平和」につながっていくのです。
最後に、もう一度あなたに伝えたい言葉があります。
あなたは、不安に支配される人生を続けるしかない人ではありません。
あなたには、別の選択を育てる力があります。