ジェームズ・アレンは語ります。
大きな目標を見つけられないでいる人は、まず、日々の務めを着実にこなすことに思いを集中させましょう。
それがどんなに些細なものに思えても、しっかりとこなすのです。
そうすることによってのみ、思いを一点に集中させることができるようになり、決意が揺るぎないものとなり、エネルギーが培われるのです。
そうすれば、達成できないものなどありません。
生まれ落ちたその瞬間においては、人は誰もが無力な赤ん坊です。実際、生まれつきの能力という意味では、成功者と呼ばれる方達と私との間に大きな差があるとは思えません。生まれつきの能力にさほどの違いがないにもかかわらず、その人生において手にする成果の違いを生むものは何かと考えると、その一つに集中力があると気付かされます。
ジェームズ・アレンの言葉と共に「幸せな成功者の集中力を磨く方法」というテーマで書き綴らせて頂きます。
集中力が尋常じゃない成功者たち
人は、どんな環境に生まれ育とうとも、価値ある目標を掲げ、その達成のために行動してこそ、その生涯を実り豊かなものにできます。あなたは他の誰のためでもなく、自分自身のために、その目標達成のために自身の思いを集中させるべきです。
成功者はみな、この集中において尋常ならざるものを発揮しています。
例えば、YouTubeで配信されているゲーマーの姿にも、私はそれを感じたことがありました。
いずれオリンピックの種目に加えられると言われているのを耳にして、e-sportsとはどんなものなのかなと関心を持った時です。なるほど、確かにスポーツと呼ばれる意味が分かりました。
プロと呼ばれるプレーヤーの姿は鬼気迫るものがあり、私では到底できそうもない集中力を発揮していました。私自身はゲーム自体にはそれ程の関心を持っていませんが、あの集中する姿の凄みに触れると、野球やサッカーなどで味わえる感動と同質のものを、少なくとも私には感じられました。
どのようなジャンルであっても、成功者と呼ばれる方々は、ここぞという時の集中力にすさまじいものがあるというのは議論の余地がありません。成功を手にする人とそうでない人の違いの一つには、集中力の違いがあります。
経済的な意味での成功を実現した方々が学ぶ集中の原理
人は自らが望み、定めた目標の達成を自らの務めとすることで人生における喜びを味わえることを知り、そのためには、自らの有する精神的、肉体的エネルギーを集中することの必要性を学びます。
ところで、生涯を通じて経済的な意味での成功を実現した方々が学ぶ集中の原理というべきものにはどのようなものがあるでしょうか。
彼らは生まれたその瞬間から、自分が人生において達成したい目標や願望を明確に自覚していたのでしょうか。
彼らは小さい頃から、何の迷うこともなく自分の持つ精神的、肉体的エネルギーを自らが達成すべき目標や願望のために集中して行動していたのでしょうか。
それは、違うでしょう。
多くの場合は漠然とした願望を抱きつつ、その時々の環境や状況の中で試行錯誤しながら、自らの生涯を貫いて成すべきことを見い出していったというのが実際のところのように思います。
その時々の自分の置かれた状況の中で、夢や願望、目標や人生の目的とすべきことなどを、その都度、自問自答して、見い出して、追求していく中で、その人だけのオリジナルな成功を手にしているわけで、必ずしも最初から一つの願望だけを明確に意識して集中していたわけではないと言えると思うのです。
絶えず変化する環境や状況の中で生まれる自らの願望や目標を手にすることに、ある時は成功し、ある時は失敗しながら、自らの精神的、肉体的エネルギーを余すことなく注ぐ集中の必要性を学び、習得していくというのが集中の原理と言えるのではないでしょうか。
ジェームズ・アレンに学ぶ!「集中力」の磨き方
幸せな成功者は、時間においては「今に生きる」という姿勢を持ち、お金においては「エネルギー」として捉えているように思えると、以前、書き記しました。
幸せな成功者が、まだ自分自身の願望をはっきりと自覚せずにいた頃から、集中力を磨いていたとしたら、その方法はいかなるものでしょうか。
ジェームズ・アレンは語ります。
大きな目標を見つけられないでいる人は、まず、日々の務めを着実にこなすことに思いを集中させましょう。
それがどんなに些細なものに思えても、しっかりとこなすのです。
そうすることによってのみ、思いを一点に集中させることができるようになり、決意が揺るぎないものとなり、エネルギーが培われるのです。
そうすれば、達成できないものなどありません。
そうです、彼らは、今日果たすべき自らの務めを着実にこなすという姿勢において、集中力を磨いていったのではないでしょうか。そして、そうした毎日の積み重ねの結果、時間においては「今に生きる」という精神態度を確立し、その中で培われた自分自身のエネルギーがお金に変換されていくという経験をするのではないでしょうか。
どのような立場においても、自らの権利のみを主張し、今日果たすべき自らの義務を疎かにする人は、目標達成に必要な集中力を磨こうとすらしていない自分であることを、世界全体に対して白状しているようなものです。
ゆえに、そうした人たちは、いつまでも幸せとも成功とも無縁の生涯を自分自身で作り上げてしまうような気がします。
どんな年代のどんな立場の人達であれ、まず、日々の務めを着実にこなすことに思いを集中させることが、幸せな成功を手にするために必要な集中力を磨く方法である、と言えるのではないでしょうか。
まとめ
生まれ落ちたその瞬間においては、人の能力に大きな差があるようには見えないのに、その人生において手にする成果の違いには、大きなものがあるという事実より、「幸せな成功者の集中力を磨く方法」というテーマで書き綴らせて頂きました。
ジェームズ・アレンが語る言葉を参考にすれば、今日一日を、自らが果たすべき務めを着実にこなすことに集中できる方は、きっと、生涯を通じて、自分なりの幸せな成功を築くことができる人であると私には思えます。
幸せな成功を目指し、今日を生きる方々に心からのエールを送ります。
お読み頂き、ありがとうございました。
引用元:
ジェームズ・アレン著「ジェームズ・アレン全一冊」(2015年「株式会社KADOKAWA」発行)p.23